2013年11月17日日曜日

日本の農業の季節変化と気温との関係を表す地図―市町村別レタス収穫量と年平均気温

  先週は,いくつかの作物について収穫量と気温の関係を見ましたが,今週も農作物と気温との関係を見てみます.とはいえ,先週とは異なり,今週は,収穫量の季節変化と気温との関係です.年間の収穫量でみると,日本の幅広い地域で栽培されているように見える作物でも,季節ごとにみると,ある特定の地域で栽培されているものがたくさんあります.最初に,中学校社会科地理的分野の教科書でもよく取り上げられている,レタスについて見てみます.赤い棒で夏秋の収穫量を,青い棒で冬の収穫量を,緑の棒で春の収穫量を,それぞれ高さと濃淡で量の多寡を表し,平面で年平均気温を表しています.4つの指標を一枚の地図で表していますが,高さでも表現しているので,あまり複雑になっていないと思います.
  この地図を見ると,レタスの産地は季節によって異なり,夏秋の収穫量が多い地域は,冬春の産地よりも年平均気温が低い地域にあることが分かります.夏秋の産地は,年平均気温が12.5℃以下の地域に限られ,本州の中央部に収穫量の多い地域があります.一方,冬と春の産地は,年平均気温がほぼ15℃以上の地域にあります.夏秋は涼しい地域で,冬と春は暖かい地域で,それぞれ収穫されていることが,この一枚の地図から読み取れます.

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