今週は,Google Earthで日本のミカン産地に関する地図を見てみます.これまで,立体の地図を見てきましたが,いずれもJPEGの画像でしたので,立体的に見えているだけで,3次元の情報をもっている訳ではありませんでした.Google Earthでは3次元の情報をもった立体の地図を扱えますので,視点を変えたり,縮尺を変えたりと,様々なことができます.これまで,このGoogle Earthで扱うkmlという形式のファイルをうまくつくれなかったのですが,うまくつくれるようになりましたので,今週から,しばらく,Google Earthで見る地図を紹介したいと思います.これから紹介する地図のkmlファイルは,「Google Earthで見る地図教材のページ」から利用することができます.Google EarthをPC,タブレット,スマートフォンにインストールしてあれば,それらの地図を見ることができます.
今回は,市町村別ミカン収穫量を表す地図を見てみます.まず,「Google Earthで見る地図教材」のページの「果実」の一覧表にある「ミカン」の「収穫量上位30市町村の地図」の欄にある「◯」をクリックまたはタップします.
そして,PCでは「開く」を,タブレットやスマートフォンでは「Google Earthで開く」を,クリックまたはタップします.
そうすると,下のような,ミカン収穫量上位30市町村の収穫量を,だいだい色の球と市町村の領域の高さで表した地図が,Google Earthで表示されます.この地図では,ミカン収穫量が球と市町村の領域の高さに比例しており,高く表示されている市町村ほど,ミカンの収穫量が多いことを示しています.地図を傾けると,高さの違いがよく分かります.地図を傾けるには,PCでは,shiftキーを押しながら,マウスのスクロールホイールを回転させるか,マウスの左ボタンでドラッグします.タブレットやスマートフォンでは,二本の指をそろえて同時に画面に触れ,指先を下方向へ動かすと,地図が傾きます.
この地図を見ると,ミカン収穫量上位30市町村は,東海から九州に分布しており,それより北にはみられません.ミカン収穫量が多い地域は,日本の南部に限られることが分かります.また,よく見ると,これらの市町村のほとんどは,海に面しています.すなわち,内陸の盆地には,ミカンの収穫量が多い地域はみられないことが分かります.
次に,ミカンの収穫がある全市町村の地図を見てみます.先ほどと同様にして,「Google Earthで見る地図教材」のページの「果実」の一覧表にある「ミカン」の「収穫がある全市町村の地図」の欄にある「◯」をクリックまたはタップして,この地図をGoogle Earthで開くと,下のような地図が表示されます.この地図では,先ほどの地図に加えて,ミカンの収穫がある全市町村を表すだいだい色の球が表示されます.この球の高さも,ミカンの収穫量に比例しています.
この,ミカンの収穫がある全市町村の地図を見ると,先ほど見た,収穫量上位30市町村の地図と同様の傾向があることが分かります.ミカンの収穫がある市町村は,関東から九州にかけて,海岸線を縁取るように分布しています.すなわち,ミカンの収穫がある市町村は,上位30市町村に限らず,いずれの市町村も,日本の南部に位置しており,また,内陸の盆地ではなく,海に近い地域に分布する傾向があると言えます.
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