2013年10月6日日曜日

立体で表示する日本の市区町村別人口密度

 
  地理情報システムを使うと,比較的容易に立体的に表示した地図を作れます.Google Earthのように,地形を立体的に表現した地図はよく見るようになりましたが,統計データによって,立体的に表示する主題図を作成することもできます.
  今週は,手始めに,日本の市区町村別人口密度を立体で表示する主題図を作成してみました.日本全体の市区町村別の主題図を,一般的な二次元の階級区分図で表すと,一つ一つの市区町村が非常に小さくなってしまうため,分かりやすい地図をつくるのは,なかなか難しいのですが,立体で表示すると,高さが強調されるため,かなり分かりやすい地図になったと思います.
  とはいえ,これで完璧というわけではありません.今のところ,色をどうするのが最も良いのか,よく分かりません.立体で表示しているので,必ずしも,色で塗り分ける必要はないのですが,全て同じ色にすると,値が大きい(高く強調された)市区町村が,背景に埋れてしまって,あまり見やすくありません.このため,人口密度の値で塗り分けているのですが,そうすると,色と高さの両方で強調されてしまいます.この地図は,市区町村の体積がその市区町村の人口に比例するように表していますので,人口密度があまり高くなくても,面積が広ければ人口が多いことを表すのですが,人口密度が低い市区町村はあまり目立たない色で塗られているため,人口が多いようには見えにくくなっています.
  以上のような問題はあるものの,見た目の分かりやすさという点では,非常に優れた表現法だと思います.これから,他の図法との比較や,他のデータで立体で表現する主題図を作ってみることで,この地図の長所,短所を考えてみたいと思います.

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