社会科や地理の教科書に頻出する地形の一つに,扇状地があります.扇状地は,河川の勾配が緩くなる,山地と平野の境界付近に広がる地形です.最初に,典型的な扇状地の事例として,甲府盆地を見てみます.「Google Earthで見る地図教材のページ」の「地形」のページにある「様々な地形の等高線図」の表の「扇状地」の「甲府盆地」とある青いボタンをクリックまたはタップします.そして,PCでは「開く」を,タブレットやスマートフォンでは「Google Earthで開く」を,クリックまたはタップします.そうすると,下のような,扇状地の等高線を立体で表した地図が表示されます.
この地図を見ると,この地図の中央の上から下にかけて,円の1/3くらいの同心円状の等高線がみられます.この地形が扇状地です.これらの等高線が扇のように見えることから,扇状地と呼ばれています.山地では,狭くて急な谷を流れていた河川が,広くてなだらかな平野に土砂を堆積させることによって,扇状地は形成されます.成層火山では,火口という狭い範囲から,周囲に噴出物を堆積させることによって,同心円状の等高線を形成しますが,それと同様に,扇状地では,山地から平野への出口という狭い範囲から,周囲に土砂を堆積させることによって,同心円状の等高線を形成します.ただし,扇状地の場合は,一方に山地がないと土砂は運搬されませんので,成層火山のように,360度の円にはなりません.
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