今週は,大阪市の地形を見てみます.「Google Earthで見る地図教材のページ」の「地域学習」のページにある「大阪府内の地域学習に関わる地図」の表の「大阪市の標高分布」の「標高分布」とある青いボタンをクリックまたはタップします.そして,PCでは「開く」を,タブレットやスマートフォンでは「Google Earthで開く」を,クリックまたはタップします.そうすると,下のような,大阪市の標高を色分けした地図が表示されます.
この地図は,大阪市の標高を色分けしたもので,赤が最も高く,標高16~38 mの地域で,緑が最も低く,標高0 m以下の地域です.緑色から,黄緑,黄色,だいだい色になるにしたがって,標高が高くなります.
この地図から,大阪市は,緑色から黄緑色で示された,標高6 m以下の地域が広い範囲を占めていることが分かります.一方,標高が比較的高い,赤で示される地域は,南北に細長い帯状に伸びており,上町台地と呼ばれています.この上町台地は,大阪市内でほぼ唯一の高台で,標高16 m 以上の地域が,ある程度まとまって見られます.
この上町台地は,地形的には,海成段丘です.約12万年前の最終間氷期の海面付近で形成された平坦面が,この台地の西端付近に位置する上町断層の活動によって現在の高さまで隆起しました.背後にも低地があるように,一般的な海成段丘とはかなり様子が異なります.
南海地震が発生すると,大阪市内にも津波が押し寄せる可能性があります.江戸時代には,南海地震による津波で被害が発生したことが記録されています.以前の予測では,大阪市内での津波の高さは,3 m程度と考えられていました.しかし,東北地方太平洋沖地震後に,より大規模な地震による津波の予測がなされ,最大5 m程度と考えられています.この地図の緑色の地域は,潜在的に危険であることになります.一方で,黄色,だいだい色,赤色の地域は,津波に対して安全であるといえます.
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